アブセンティーズムとの違いとは?
プレゼンティーズムとあわせて語られることが多いのが、アブセンティーズムです。
どちらも組織パフォーマンス低下に関係する概念ですが、意味や見え方は大きく異なります。
しかし実際には、
- 違いがよく分からない
- どちらを重視すべきか分からない
- 欠勤管理だけでは不十分なのか分からない
という企業担当者の方も少なくありません。
本記事では、プレゼンティーズムとアブセンティーズムの違い、そしてなぜ近年プレゼンティーズムが注目されているのかを解説します。
アブセンティーズムとは
アブセンティーズム(Absenteeism)とは、欠勤による労働損失を指します。
例えば、
- 病欠
- 体調不良による欠勤
- メンタル不調による休職
- 遅刻・早退
- 長期離脱
などが該当します。
従業員が出勤していない状態であるため、企業側も比較的把握しやすい特徴があります。
多くの企業では、
- 欠勤率
- 有給取得率
- 休職率
などを通じて管理されています。
プレゼンティーズムとは
一方で、プレゼンティーズム(Presenteeism)とは、出勤しているが、健康起因によって本来のパフォーマンスを発揮できていない状態を指します。
例えば、
- 疲労による集中力低下
- 睡眠不足による判断力低下
- 肩こりや腰痛による作業効率低下
- 認知疲労による思考力低下
- 心理的負荷によるパフォーマンス低下
などがあります。
本人は出勤しているため、一見すると問題が見えにくいのが特徴です。
プレゼンティーズムとアブセンティーズムの違い
両者の大きな違いは、「出勤しているかどうか」です。
アブセンティーズム
病欠や休職など、出勤できていない状態です。欠勤として表面化するため、比較的把握しやすい特徴があります。
プレゼンティーズム
出勤しているが、健康起因によってパフォーマンスが低下している状態です。外見では見えにくく、把握が難しい特徴があります。
企業では、アブセンティーズムは管理されている一方で、プレゼンティーズムは見逃されているケースが少なくありません。
なぜ企業はアブセンティーズムを把握しやすいのか
アブセンティーズムは、欠勤として数値化しやすい特徴があります。
例えば、
- 欠勤日数
- 休職人数
- 有給取得率
など、明確な指標として管理できます。
また、労務管理とも直接関係するため、従来から多くの企業で管理されてきました。
なぜプレゼンティーズムは見えにくいのか
一方で、プレゼンティーズムは、出勤している状態で発生します。
例えば、
- 集中力が落ちている
- 疲労が蓄積している
- 判断速度が低下している
- 思考力が落ちている
といった状態でも、出勤しているため問題として表面化しにくい傾向があります。
また、本人自身も、
- 少し疲れているだけ
- 忙しい時期だから仕方ない
と認識しているケースも少なくありません。
欠勤率が低くても安心とは限らない
企業によっては、
- 欠勤率は低い
- 休職者も少ない
にもかかわらず、
- 生産性が上がらない
- 組織に疲労感がある
- 離職が増えている
- パフォーマンスにばらつきがある
というケースがあります。
この場合、欠勤データだけでは、組織状態を十分に把握できていない可能性があります。
つまり、欠勤していない = 高パフォーマンスとは限らないということです。
なぜ近年プレゼンティーズムが注目されているのか
近年、プレゼンティーズムが注目されている背景には、働き方や企業課題の変化があります。
人材不足
人材不足が進む中、一人ひとりのパフォーマンス発揮が重要になっています。
リモートワークの拡大
リモートワークやハイブリッド勤務により、状態変化が見えにくくなっています。
健康経営の広がり
健康施策を、組織パフォーマンスや生産性向上の観点から捉える企業が増えています。
今後は両方を把握することが重要
アブセンティーズムとプレゼンティーズムは、どちらか一方だけを見れば良いものではありません。
重要なのは、
- 出勤していない状態
- 出勤しているがパフォーマンス低下している状態
の両方を把握することです。
特にプレゼンティーズムは、単発では見えにくいため、継続的な観測が重要になります。
まとめ
アブセンティーズムとは、欠勤による労働損失です。
一方で、プレゼンティーズムとは、出勤しているが、健康起因によって本来のパフォーマンスを発揮できていない状態を指します。
従来は、欠勤管理を中心に組織状態を把握する企業が多くありました。
しかし現在では、出勤している人のパフォーマンス低下にも注目が集まっています。
今後は、欠勤だけではなく、組織パフォーマンス全体を継続的に把握する視点が重要になっていきます。
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