• プレゼンティーズム

2026.05.12

アブセンティーズムとの違いとは?

アブセンティーズムとの違いとは?
プレゼンティーズムとあわせて語られることが多いのが、アブセンティーズムです。
どちらも組織パフォーマンス低下に関係する概念ですが、意味や見え方は大きく異なります。
しかし実際には、

  • 違いがよく分からない
  • どちらを重視すべきか分からない
  • 欠勤管理だけでは不十分なのか分からない

という企業担当者の方も少なくありません。
本記事では、プレゼンティーズムとアブセンティーズムの違い、そしてなぜ近年プレゼンティーズムが注目されているのかを解説します。


アブセンティーズムとは

アブセンティーズム(Absenteeism)とは、欠勤による労働損失を指します。
例えば、

  • 病欠
  • 体調不良による欠勤
  • メンタル不調による休職
  • 遅刻・早退
  • 長期離脱

などが該当します。
従業員が出勤していない状態であるため、企業側も比較的把握しやすい特徴があります。
多くの企業では、

  • 欠勤率
  • 有給取得率
  • 休職率

などを通じて管理されています。


プレゼンティーズムとは

一方で、プレゼンティーズム(Presenteeism)とは、出勤しているが、健康起因によって本来のパフォーマンスを発揮できていない状態を指します。
例えば、

  • 疲労による集中力低下
  • 睡眠不足による判断力低下
  • 肩こりや腰痛による作業効率低下
  • 認知疲労による思考力低下
  • 心理的負荷によるパフォーマンス低下

などがあります。
本人は出勤しているため、一見すると問題が見えにくいのが特徴です。

プレゼンティーズムとアブセンティーズムの違い

両者の大きな違いは、「出勤しているかどうか」です。

アブセンティーズム

病欠や休職など、出勤できていない状態です。欠勤として表面化するため、比較的把握しやすい特徴があります。

プレゼンティーズム

出勤しているが、健康起因によってパフォーマンスが低下している状態です。外見では見えにくく、把握が難しい特徴があります。
企業では、アブセンティーズムは管理されている一方で、プレゼンティーズムは見逃されているケースが少なくありません。


なぜ企業はアブセンティーズムを把握しやすいのか

アブセンティーズムは、欠勤として数値化しやすい特徴があります。
例えば、

  • 欠勤日数
  • 休職人数
  • 有給取得率

など、明確な指標として管理できます。
また、労務管理とも直接関係するため、従来から多くの企業で管理されてきました。


なぜプレゼンティーズムは見えにくいのか

一方で、プレゼンティーズムは、出勤している状態で発生します。
例えば、

  • 集中力が落ちている
  • 疲労が蓄積している
  • 判断速度が低下している
  • 思考力が落ちている

といった状態でも、出勤しているため問題として表面化しにくい傾向があります。
また、本人自身も、

  • 少し疲れているだけ
  • 忙しい時期だから仕方ない

と認識しているケースも少なくありません。

欠勤率が低くても安心とは限らない

企業によっては、

  • 欠勤率は低い
  • 休職者も少ない

にもかかわらず、

  • 生産性が上がらない
  • 組織に疲労感がある
  • 離職が増えている
  • パフォーマンスにばらつきがある

というケースがあります。
この場合、欠勤データだけでは、組織状態を十分に把握できていない可能性があります。
つまり、欠勤していない = 高パフォーマンスとは限らないということです。


なぜ近年プレゼンティーズムが注目されているのか

近年、プレゼンティーズムが注目されている背景には、働き方や企業課題の変化があります。

人材不足

人材不足が進む中、一人ひとりのパフォーマンス発揮が重要になっています。

リモートワークの拡大

リモートワークやハイブリッド勤務により、状態変化が見えにくくなっています。

健康経営の広がり

健康施策を、組織パフォーマンスや生産性向上の観点から捉える企業が増えています。


今後は両方を把握することが重要

アブセンティーズムとプレゼンティーズムは、どちらか一方だけを見れば良いものではありません。
重要なのは、

  • 出勤していない状態
  • 出勤しているがパフォーマンス低下している状態

の両方を把握することです。
特にプレゼンティーズムは、単発では見えにくいため、継続的な観測が重要になります。


まとめ

アブセンティーズムとは、欠勤による労働損失です。
一方で、プレゼンティーズムとは、出勤しているが、健康起因によって本来のパフォーマンスを発揮できていない状態を指します。
従来は、欠勤管理を中心に組織状態を把握する企業が多くありました。
しかし現在では、出勤している人のパフォーマンス低下にも注目が集まっています。
今後は、欠勤だけではなく、組織パフォーマンス全体を継続的に把握する視点が重要になっていきます。


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